日本は政治、経済の中枢を東京に置く中央集権国家です。この国家構造は、明治維新の頃に確立されました。明治以前は、江戸に幕府はあるものの各地方に藩を置き、自治は藩主に委任する幕藩体制と呼ばれるシステムを取っていました。
それが明治維新をきっかけに、幕藩体制はなくなり、中央政府が全てを決め、コントロールする中央集権体制へと変わったのです。
近代化を図るのに、この中央集権体制というのは、意思決定がスムーズに済むことから、非常に役立ちました。明治以降、日本の近代化はこの中央集権による中央政府によって成り立ったのです。
ところが、明治維新から150年が経ち、この中央集権体制による歪みが表面化し、日本を滅ぼしかねないほどの問題になっています。
それは何かと言えば、中央に経済と権力が集中しすぎたがゆえに、地方の経済が沈み、人は都会へと流れ、晩婚化も影響し、急速に人口が減少しているということです。
この問題を解決するために、地方分権や道州制の導入の必要性が識者や政治家の間では語られています。中央から政治、経済を権限を移すということです。確かにそれは有効な手段だと思います。ただ、僕はそれだけじゃ足りないと思っています。
通信インフラはもう十分に整っています。インターネットを使いこなせば、地方と都市の差はほとんどなくなります。このテクノロジーを駆使すれば、経済を活性化させ、地方独自の経済圏を作ることが可能だと出来ると思います。地方都市を小さな国のように機能させることが出来ると思います。
要は古代ギリシャの都市国家、江戸時代の幕藩体制に近い体制に戻ったほうが、地方は活気づくだろうし、日本がまた元気になるのではないでしょうか。
と、明治維新から150年にあたる今年、そんなことを思ったのでございます。
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